統合失調症
統合失調症は、考えや気持ちがまとまらなくなる状態が続く精神科疾患で、約100人に1人がかかると言われています。できるだけ早期から、薬物療法や精神科リハビリテーションを組みあわせて治療を行っていけば、回復も早いと言われています。症状は「陽性症状」「陰性症状」「認知機能障害」の3つに大きく分けることができます。
陽性症状
幻覚
周りに誰もいないのに命令する声や悪口が聞こえる(幻聴)、ないはずの物が見える(幻視)といったことを現実的な感覚として知覚する。
妄想
「テレビで自分のことが話題になっている。ずっと監視されている」など、実際にはないことを強く確信する。
思考障害
思考が混乱して、会話に一貫性がなくなったり、何を話しているのか分からなくなったりすることがみられる。
陰性症状
意欲の低下
自発的に何かを行おうとする意欲をなくなってしまう。
自閉
自分の世界に閉じこもり、他者とのコミュニケーションをとらなくなる。
感情鈍麻
喜怒哀楽の表現が乏しくなり、他者の感情表現に共感するのも減ってしまう。
認知機能障害
注意力の低下
仕事や勉強に集中したり、考えをまとめたりするのができなくなる。
判断力の低下
優先順位をつけて物事を進めたり、計画を立てたりすることができなくなる。